株達磨

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リスクリワードと期待値とは?利確・損切りを事前設計する方法

トレードは勝率だけでは評価できません。10回中7回勝っても、1回の損失が大きければ合計でマイナスになり得ます。反対に勝率が50%未満でも、平均利益が平均損失を十分に上回れば、コスト控除前の期待値がプラスになる場合があります。

エントリー前に「どこで間違いと判断するか」「どこまで狙うか」「いくらまで失ってよいか」を決めるための基本が、リスクリワードと期待値です。

リスクリワードとは

1回の取引で想定する損失幅(リスク)と利益幅(リワード)の比率です。買い取引なら、一般に次のように整理できます。

  • リスク=エントリー価格-損切り価格
  • リワード=利確目標-エントリー価格

10,000円で買い、9,900円で損切り、10,200円で利確する計画なら、リスクは100円、リワードは200円です。「リスク:リワード=1:2」と表せます。

表記は媒体によって「リワード/リスク=2」など異なるため、数字だけでなく、どちらを先に書いているか確認しましょう。本記事では損失1単位を「1R」とし、利益目標がその2倍なら「+2R」と表します。

期待値とは

期待値は、同じ条件の取引を繰り返したと仮定したときの、1回当たり損益の理論上の平均です。単純化すると次の式で計算できます。

期待値=勝率×平均利益-敗率×平均損失-1回当たりの取引コスト

たとえば、勝率40%、平均利益2万円、平均損失1万円なら、コスト控除前の期待値は次のとおりです。

0.4×20,000円-0.6×10,000円=+2,000円

この条件が将来も続く保証はありませんが、「勝率40%だから悪い」とは言えないことが分かります。

損益分岐となる勝率

取引コストを無視し、負けを-1R、勝ちを+2Rとすると、損益分岐の勝率は約33.3%です。

損益分岐勝率=1 ÷(1+リワード/リスク)

実際には手数料やスリッページなどがあるため、必要な勝率は高くなります。平均利益が計画より小さくなれば、予定した期待値も実現しません。

エントリー前に決める順番

1.損切り位置を値動きの根拠から決める

直近安値、支持線、VWAPなどから、エントリー根拠が崩れる価格を確認します。VWAPの意味と注意点は「VWAPとは?計算方法・デイトレでの見方と注意点」で解説しています。

損切りを遠くすれば損失額は増え、根拠なく近づければ通常の値動きで決済されやすくなります。

2.利確目標を抵抗線や値幅から決める

直近高値、厚い売り板、価格帯別出来高、当日の値幅などから、到達を想定できる価格を置きます。望むリスクリワードを作るために、根拠のない遠い目標を設定してはいけません。

3.比率が見合わなければ見送る

損切りまで100円、現実的な利確目標まで50円なら1:0.5です。損切りを無理に近づけず、よりよい価格まで待つか、取引を見送ります。株数を減らせば損失額は抑えられますが、比率自体は改善しません。

4.許容損失から株数を決める

株数の目安=1回の許容損失額 ÷ 1株当たりの損切り幅

許容損失1万円、損切り幅100円なら、コストや価格飛びを考慮する前の目安は100株です。先に株数を決め、後から損切りを合わせないようにします。

計画値と実績値を分ける

期待値を検証するときは、予定した利確・損切りではなく、実際の平均利益・平均損失・勝率を使います。最低限、次を記録します。

  • エントリー、損切り、利確の予定価格
  • 計画時のリスクとリワード
  • 実際の約定価格と損益
  • 手数料などのコスト
  • ルールどおりに執行できたか

ストップ注文は、指定価格での約定を保証するものではありません。FINRAは、ストップ価格到達後に成行注文となる場合、相場急変時には大きく異なる価格で約定する可能性があると説明しています。ギャップや薄い板では、予定した-1Rを超える損失も起こり得ます。

また、数回の結果だけで期待値を判断すると偶然の影響を強く受けます。相場環境や手法別に記録を分け、取引回数を重ねて見直す必要があります。

まとめ

リスクリワードは1回の取引設計、期待値は勝率と平均損益を合わせた成績評価です。「必ず1:2なら勝てる」といった万能基準はありません。損切りを売買根拠から、利確を現実的な目標から決め、許容損失に合わせて株数を調整します。そして、実績から勝率・平均利益・平均損失・コストを計算し、手法を検証することが重要です。

免責事項

本記事は投資知識の提供を目的としたもので、特定の銘柄・売買手法を推奨するものではありません。株式取引には元本割れのリスクがあります。実際の取引は、ご自身の判断と責任で行ってください。

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